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レジオネラ属菌対策

レジオネラ菌について

レジオネラ症の基礎知識

レジオネラ症は、レジオネラ属菌の感染によって起こる感染症で、肺炎を中心とするレジオネラ肺炎と、肺炎にならない自然治癒型のポンティアック熱の2つの病型があります。特に問題となるのが、レジオネラ肺炎(海外ではレジオネラ病)で、腎不全や多臓器不全を起こして、死亡する場合もあります。

レジオネラ肺炎は、2~10日(平均4~5日)の潜伏期間を経て発病し、悪寒、高熱、全身倦怠感、頭痛筋肉痛などが起こり、呼吸器症状として痰の少ない咳、少量の粘性痰、胸痛・呼吸困難などが現れ症状は日を追って重くなっていきます。腹痛、水溶性下痢、意識障害、歩行障害を伴う場合もあります。レジオネラ肺炎は、病勢の進行が早く、死亡率は60~70%になります。レジオネラ肺炎は健常者もり患いますが、糖尿病患者、慢性呼吸器疾患者、免疫不全者、幼弱者、大酒家や多量喫煙者はり患しやすい傾向にあります。

レジオネラ属菌感染の主な原因は汚染された人工環境水のエアロゾルからです。レジオネラ属菌は本来、環境細菌であり、土壌、河川、湖沼などの自然環境に生息していますが、冷却塔水、循環式浴槽水など水温20℃以上の人工環境水では、アメーバ、繊毛虫など細菌を餌とする原生動物が多数生息しています。特定の種類のアメーバに寄生するレジオネラ属菌は、その細胞内で増殖し、やがて宿主であるアメーバを食い殺して、環境水中に一斉に放出され、レジオネラ属菌に汚染された冷却塔水、循環式浴槽水、シャワー、噴水、洗車、野菜への噴霧水、浴槽内で汚染水などを呼吸器に吸い込んだ時に感染・発病が報告されています。

入浴施設におけるレジオネラ防止対策の基本的な考え方

入浴施設では、充分に原湯又は循環ろ過水を供給することにより溢水させ、塩素消毒等で浴槽水を清浄に保つことが必要ですが、それだけで十分なレジオネラ症の防止対策とはなりません。

入浴施設では、常に入浴者の体表等に由来する有機物質が補給されているので、これらを栄養源として増殖する微生物が侵入すると、浄化装置の濾材表面と浄化槽の壁面はもちろん、浴槽や循環配管の内壁、配管の継ぎ手などに定着して増殖し、生物膜を形成します。レジオネラ属菌などの病原微生物も生物膜の内部で増殖します。しかも、外界からの不利な条件(塩素剤等の殺菌剤)から保護されています。また、レジオネラ属菌が宿主とするアメーバには、殺菌剤の負荷をかけると栄養体形からシストを形成し、抵抗性を示すようになるものもあるので、レジオネラ属菌の駆除には浴槽水を単に塩素剤等で消毒すれば良いというものではありません。常にその支持体となっている生物膜の発生を防止するための措置を行うこと、さらに生物膜を監視し、生物膜が形成されれば、その除去を行うことが必要となります。生物膜は、必ずしも循環系だけに発生するわけではありません。温泉や井水等を利用する場合には、湯水の供給系の衛生管理を怠ると貯湯タンクがレジオネラ属菌に汚染されることもあります。

毎日、浴槽を洗浄・換水し、浴槽水を循環させない浴槽では、生物膜は形成されにくいと考えられますが、浴場の稼働と同時に循環ろ過装置を稼働している入浴施設では、たとえ、毎日完全に換水していても循環系の内壁や濾材に生物膜が形成されレジオネラ属菌を定着させる環境にあることに留意して下さい。特に、循環ろ過器に微生物を繁殖させて湯水を洗浄する方式(生物浄化方式)の循環式浴槽は、ろ過装置がレジオネラ属菌の供給源となるため、使用者はその危険性をよく認識しなければなりません。また、感染に対する抵抗力が高くない高齢者を対象とする施設に設置している場合には、十分な管理が必要です。

入浴施設のレジオネラ防止対策について

(1) レジオネラ属菌の浴槽水への侵入を抑制するための衛生管理及び構造設備上の措置

具体的には、空気取入口の砂塵の侵入の防止・熱交換器の給水管汚染防止・温泉水等の貯湯タンクの温度(60℃以上)維持・貯湯タンクの破損個所がないかの定期検査の実施・浴槽の容量以上のろ過能力を有していること等が重要です。

(2) 浴槽、配管、循環ろ過装置等における生物膜の発生防止及び除去を行うための洗浄、消毒等、衛生管理上の措置

具体的には、高濃度塩素消毒・薬液タンクや薬剤注入弁等消毒装置の維持管理・集毛機の清掃、定期的なろ過材交換や生物膜の除去を行う薬品(弊社ではオルガゾール35、レジオットクリーンなど)を用いた配管洗浄が重要です。

上記2点の対策を講じることが重要です。

弊社では、浴槽設備の設計から維持管理まで行っております。

まずは、ご相談からお申し付けください。

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リンク

厚生労働省 レジオネラ対策ページ http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000124204.html

国立感染症研究所 https://www.niid.go.jp/niid/ja/diseases/ra/legionella/392-encyclopedia/530-legionella.html